足整療法とは

足整療法は生体力学、すなわち下肢バイオメカニクスの理論と技術を取り入れて生まれた、足から身体全体の健康を整える整復技法です。
足整療法では、足部の変動・変位を制御するための足整板を患者の症状と足形状に合わせて製作して処置したり、簡易テーピング等で処置します。
患者の日々使用するすべての靴に設置し、生活の歩行行為とその習慣を変えます。

バイオメカニクス的運動連鎖

足整療法では患者の主訴に対しての測定・評価は全身の骨格構造を考える事が大切です。
それは脊柱と骨盤、骨盤と下肢、下肢と足部であり、これらには動的な関係が存在し、これがバイオメカニクス的運動連鎖帯と呼ばれています。これは、ある領域で発生した姿勢の異常が表面上全く関係のなさそうな領域へ影響を与える可能性を示しています。
足部は、人体の体重を受ける基礎であり、この基礎が形態的変形や機能的変化の影響を受けることにより、足部から身体全体の筋や関節メカニズム(身体アライメント)へ進行的な連続性を持ち歪みと連発的な疼痛を生じることになります。
もちろん、全ての問題の起点が足からくるとはいえないとしても、足の形態的変形や機能的変化が全身の骨格上へのストレスの原因となっていると考えられます。

足から診た痛みや傷害の発生メカニズム

  1. 痛みや傷害の原因は、足部過度回内から生じた過剰な運動が筋や関節にストレスが加わり、時間の経過と共に各筋機能や関節機能を低下させ痛みとなります。 
  2. 足からの痛みや傷害を診る事は、足部の変動・変位による過剰運動が下肢に伝わり、身体へ運動連鎖し、身体アライメントに対し悪影響を及ぼすかの把握です。
  3. 身体アライメント変位と時間経過
    1. 足部の異常な動き距骨関節の変動
    2. 繰り返しの負荷による微小組織の損傷から細胞基質のストレス性損傷
    3. 疲労ストレスからの時間経過の結果痛みや損傷を生じる。

足部の変動・変位

過度回内(オーバープロネーション)は、正常な足部の動きではなく、前足部内反変形を接地させるため代償作用として、距骨下関節が過度に回内へ変動・変位します。
その際、踵の外反(後足部外反)とアキレス腱にストレスが伴います。

足整療法の対応が考えられる症状

胼胝・偏平足

外反母趾

足首・膝痛

腰痛

歩行・運動障害

肩こり